※本ブログはフリューゲル行政書士事務所が運営しております。
「社会人になってから、もう一度勉強する意味ってあるの?」
「リスキリングという言葉をよく聞くけど、結局何をすればいいの?」
そう思っている人もいるのではないでしょうか。
私は社会人になってから資格の勉強を始め、その後、
- 資格を取得する
- 未経験の仕事へ転職する
- 企業法務を経験する
- 行政書士として独立する
というように、学んだことを仕事につなげてきました。
振り返ってみると、社会人になってからの「学び直し」は、私のキャリアを大きく変えたきっかけのひとつだったと思っています。
しかも現在は、社会人の学び直しやリスキリングを支援する国の制度もあります。
この記事では、
- 学び直し・リスキリングとは何か
- 社会人が学び直すメリット
- 転職やキャリアアップにどう活かすか
- 何を勉強すればいいのか
- 教育訓練給付金
- リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業
- 学び直しを続けるコツ
について、私自身の経験も交えながら解説します。
- 社会人の「学び直し」とは?
- リスキリングとは?
- 学び直しとリスキリングは厳密に分けなくてもいい
- 私は社会人になってからの学び直しで人生が変わった
- 社会人が学び直す7つのメリット
- 社会人は何を学び直せばいい?
- 資格取得も学び直しの有効な方法
- 独学とスクールはどちらがいい?
- 学び直しには国の給付金を使える場合がある
- 一般教育訓練給付金
- 特定一般教育訓練給付金
- 専門実践教育訓練給付金
- 教育訓練給付金は誰でももらえるわけではない
- 転職を考えている人向けのリスキリング支援もある
- 無料でキャリア相談できる公的支援もある
- 給付金があるからという理由だけで講座を選ばない
- 社会人が学び直しを続けるコツ
- 学び直しは資格を集めることではない
- まとめ|社会人になってからでも学び直す意味はある
社会人の「学び直し」とは?
学び直しとは、社会人になった後に、新しい知識やスキルを改めて学ぶことです。
たとえば、
- 資格を取得する
- ITスキルを学ぶ
- 語学を勉強する
- 大学や大学院で学び直す
- 仕事に必要な法律や会計を学ぶ
などがあります。
学校を卒業したら勉強は終わり、というわけではありません。
働いている間にも、
- 法律が変わる
- 技術が変わる
- 新しい仕事が生まれる
- 今までの仕事が自動化される
- 求められるスキルが変わる
といった変化があります。
そのため、社会人になってからも必要に応じて新しいことを学んでいく意味があります。
リスキリングとは?
「学び直し」と一緒によく使われる言葉が**リスキリング(Reskilling)**です。
厚生労働省では、リスキリングについて、新しいスキルや知識を習得して別の職務や業務に対応できるようになることと説明しています。
つまり、単純に好きなことを勉強するというより、
「仕事やキャリアの変化に対応するため、新しいスキルを身につける」
という意味合いが強い言葉です。
たとえば、
- 営業職がITスキルを学ぶ
- 総務担当者が労務や法律を学ぶ
- 経理担当者がデータ分析を学ぶ
- 未経験者がプログラミングを学んでIT業界を目指す
- 資格を取得して別職種への転職を目指す
といったものがイメージしやすいでしょう。
学び直しとリスキリングは厳密に分けなくてもいい
「これは学び直しなのか?」
「これはリスキリングなのか?」
とあまり細かく考える必要はないと思います。
大切なのは言葉の定義より、
「自分は何のために学ぶのか」
です。
仕事で使いたい。
転職したい。
独立したい。
今の仕事をもっと深く理解したい。
将来に備えたい。
目的が明確なら、そのために必要な勉強をすればいいのです。
私は社会人になってからの学び直しで人生が変わった
私は「学び直しには意味がある」と考えています。
なぜなら、自分自身が社会人になってから勉強を始めたことで、実際にキャリアが大きく変わったからです。
資格の勉強をする。
↓
資格に合格する。
↓
それまで応募できると思っていなかった仕事に挑戦する。
↓
企業法務として働く。
↓
さらに実務経験を積む。
↓
行政書士として独立する。
最初からここまで計画していたわけではありません。
ひとつ勉強したことで、次の選択肢が見えるようになりました。
私にとって「学び直し」の一番大きなメリットは、今まで自分にはなかった選択肢を増やせたことだと思っています。
法律を学んだことで私自身にどのような変化があったのかは、法律を学ぶ意味とは?社会人が実感した7つのメリットでも詳しく書いています。
社会人が学び直す7つのメリット
ここからは、社会人が学び直すメリットを具体的に見ていきます。
1.今の仕事のスキルアップにつながる
最もわかりやすいメリットです。
現在の仕事に関係することを勉強すれば、仕事への理解が深まります。
たとえば、
- 経理担当者が簿記を勉強する
- 人事担当者が労働法を勉強する
- 法務担当者がビジネス法務を勉強する
- 不動産会社の社員が宅建を勉強する
などです。
資格を取得しなくても、勉強した知識を日々の仕事に活かすことができます。
会社によっては資格手当、昇進・昇格などにつながる場合もあります。
ただし、
「資格を取れば必ず年収が上がる」
わけではありません。
重要なのは、学んだ内容を実際の仕事で活用できるかどうかです。
2.転職するときの選択肢を増やせる
学び直しは転職にも活かせます。
ただし、ここも、
「資格を取れば転職で必ず有利になる」
と単純に考えない方がいいでしょう。
資格やスキルによって評価される度合いは違います。
実務経験を重視する求人もあります。
それでも、
「未経験だから何も知りません」
という状態と、
「未経験ですが、その仕事に必要な知識を勉強しています」
という状態では違います。
私自身も行政書士試験に合格した後、未経験から企業法務への転職を経験しました。
その体験については、行政書士試験合格後、上場企業法務に未経験で転職した体験談で詳しく紹介しています。
資格だけで転職できたとは考えていません。
しかし、法律を勉強して資格を取得したことが、新しい仕事へ挑戦するひとつの材料になったのは確かです。
3.今まで知らなかった仕事を知るきっかけになる
勉強を始めると、それまで知らなかった仕事を知ることがあります。
これは意外と大きなメリットです。
資格について調べる。
関連する仕事について調べる。
求人を見る。
実際に働いている人の体験談を読む。
こうしているうちに、
「こんな仕事があるんだ」
「自分にもできるかもしれない」
と気づくことがあります。
キャリアを変えたいけれど、
「何をしたいのかわからない」
という人にとって、学ぶこと自体が新しい仕事を知るきっかけになることがあります。
どんな資格があるのかわからない人は、資格試験の一覧が見れる本!バックオフィスにおすすめの資格は?も参考にしてください。
4.独立・副業にも活かせる
学び直した知識や資格を、独立・副業に活かす方法もあります。
たとえば、
- 行政書士などの資格を取得して開業する
- 宅建の知識を不動産業で活かす
- 簿記を学んで自分の事業の会計を理解する
- Web制作を学んで副業をする
といった方法です。
私自身も、最終的には行政書士として独立しました。
ただし、
資格を取得しただけで仕事が入ってくるわけではありません。
独立するなら、
- 営業
- マーケティング
- 集客
- 経理
- 顧客対応
など、資格以外の知識も必要です。
それでも、学び直しによって「会社員以外の働き方」を考えられるようになることは大きなメリットです。
5.自分に自信を持つきっかけになる
これは私自身がかなり実感したメリットです。
社会人になると、
「今さら勉強しても遅い」
「自分には難しい資格なんて無理」
と思ってしまうことがあります。
しかし、実際に勉強を始めて、
昨日わからなかったことが今日わかる。
問題が解けるようになる。
資格試験に合格する。
仕事で知識を使えるようになる。
こうした経験を重ねると、
「自分でも新しいことを身につけられる」
という感覚が生まれます。
私の場合、この感覚が次の資格、転職、独立へ進む原動力になりました。
6.将来の働き方に備えられる
現在の仕事を、今後何十年もまったく同じ形で続けられるとは限りません。
技術も制度も会社も変わります。
また、自分自身の状況も変わります。
20代と50代では、望む働き方が違うかもしれません。
そのため、
今の仕事に必要な知識だけではなく、将来の選択肢を増やすために学ぶ
という考え方もあります。
資格を取っておけば絶対安心ということではありません。
しかし、「今の仕事しかできない」という状態より、複数の知識や経験がある方が働き方を考えやすくなります。
7.勉強する習慣そのものが財産になる
最初のひとつを学ぶのが一番大変かもしれません。
しかし、一度勉強する習慣ができると、
「わからないことがあったら調べる」
「必要な知識があったら勉強する」
という行動が自然になります。
資格をひとつ取って終わりではなく、
必要になったらまた学ぶ
という習慣を身につけることが、長い職業人生では大きな財産になると思っています。
社会人は何を学び直せばいい?
ここで悩む人は多いと思います。
私は、
「人気のスキルだから」ではなく、自分の目的から逆算する
ことをおすすめします。
今の仕事を伸ばしたい場合
現在の業務に関連する知識から勉強します。
たとえば、
- 経理 → 簿記
- 法務 → ビジネス実務法務検定
- 人事・総務 → 衛生管理者
- 不動産 → 宅建
- 金融 → FP
などです。
転職したい場合
まず希望する仕事の求人を見てみましょう。
求人票を見ると、
- どんな経験が必要なのか
- どんな資格が歓迎されるのか
- どんなスキルが求められるのか
がわかります。
そこから逆算して勉強する方が効率的です。
まだ何をしたいかわからない場合
無理に高額なスクールへ申し込む必要はありません。
まず、
- 興味のある仕事を調べる
- 求人を見る
- 必要なスキルを確認する
- 本や無料講座で少し勉強してみる
- 続けられそうなら本格的に取り組む
という順番でも十分です。
資格取得も学び直しの有効な方法
社会人の学び直しでは、資格試験を利用する方法もおすすめです。
資格試験には、
- 勉強範囲が決まっている
- 教材が充実している
- 合格という目標がある
- 自分の知識を確認できる
- 履歴書などに記載できる
というメリットがあります。
何から勉強すればいいかわからない人でも、
「まずこの資格に合格する」
と決めると勉強を始めやすくなります。
ただし、資格取得そのものが目的になってしまうと、
「資格は増えたけれど仕事では何も変わらない」
ということにもなりかねません。
その資格を取った後に何をしたいのか
まで考えて選ぶことが重要です。
独学とスクールはどちらがいい?
これは人によります。
独学には、
- 費用が安い
- 自分のペースで進められる
- 時間の自由度が高い
というメリットがあります。
一方、スクールや通信講座には、
- カリキュラムが用意されている
- 教材選びに迷いにくい
- 質問できる場合がある
- 学習のペースを作りやすい
というメリットがあります。
資格によっても向き不向きがあります。
詳しくは、資格試験は独学か予備校・講座のどっち?で考え方をまとめています。
学び直しには国の給付金を使える場合がある
社会人が学び直すとき、ぜひ確認してほしいのが教育訓練給付金です。
一定の要件を満たす人が、厚生労働大臣の指定を受けた教育訓練を受講・修了した場合に、受講費用の一部が支給されます。
対象となる教育訓練は、
- 一般教育訓練
- 特定一般教育訓練
- 専門実践教育訓練
の3種類です。
2026年現在の主な給付率は次のとおりです。
| 種類 | 基本的な給付 | 条件を満たした場合 |
|---|---|---|
| 一般教育訓練 | 受講費用の20% | 上限10万円 |
| 特定一般教育訓練 | 受講費用の40% | 条件により50%まで |
| 専門実践教育訓練 | 受講費用の50% | 条件により70%、さらに80%まで |
これはかなり大きな支援です。
たとえば高額な講座を受講する場合、対象講座かどうかで自己負担額が大きく変わる可能性があります。
一般教育訓練給付金
一般教育訓練は、雇用の安定や就職の促進につながる教育訓練が対象です。
支給額は、
教育訓練経費の20%
で、
上限10万円
です。
資格講座などにも対象となっているものがあります。
「この資格を取ろう」と決めたら、講座へ申し込む前に教育訓練給付金の対象になっていないか確認する価値があります。
特定一般教育訓練給付金
特定一般教育訓練は、特に速やかな再就職や早期のキャリア形成につながる教育訓練が対象です。
基本的には、
教育訓練経費の40%(上限20万円)
が支給されます。
さらに、資格取得など一定の条件を満たし、訓練修了後1年以内に雇用保険の被保険者として雇用された場合には、
50%(上限25万円)
まで給付される場合があります。
専門実践教育訓練給付金
専門実践教育訓練は、中長期的なキャリア形成につながる専門性の高い教育訓練が対象です。
基本的には、
教育訓練経費の50%
が支給されます。
年間上限は40万円です。
さらに一定の要件を満たすと、
70%
まで給付率が上がります。
そして、資格取得などの条件を満たしたうえで、訓練修了後の賃金が受講開始前より5%以上上昇した場合には、
最大80%
まで給付される場合があります。
対象となる人にとっては非常に大きな制度です。
教育訓練給付金は誰でももらえるわけではない
注意したいのは、
「対象講座を受講すれば全員が給付金をもらえる」
という制度ではないことです。
雇用保険の加入期間など、受給するための条件があります。
また、
- 講座が指定講座なのか
- 自分が受給要件を満たしているか
- 受講前に必要な手続があるか
を確認する必要があります。
特に専門実践教育訓練や特定一般教育訓練では、受講開始前の手続が必要になる場合があります。
そのため、
高額な講座へ先に申し込んでから給付金を調べるのではなく、申込み前に確認する
ことをおすすめします。
対象講座は厚生労働省の「教育訓練給付金検索システム」で確認できます。
不明な場合には、ハローワークで確認するのが確実です。
転職を考えている人向けのリスキリング支援もある
2026年現在、経済産業省の**「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」**も実施されています。
これは、
- キャリア相談
- リスキリング講座
- 転職支援
を一体的に提供する仕組みです。
対象となるサービスを利用して講座を修了した場合、受講費用の負担が軽減されます。
2026年現在、
講座修了で受講費用(税別)の2分の1相当、上限40万円
さらに対象となる転職を実現し、転職後1年間継続して就業したことが確認された場合には、
追加で5分の1相当、上限16万円
が補助される仕組みです。
合計すると、最大56万円相当の負担軽減につながる場合があります。
ただし、この制度は対象となる事業者や転職などに条件があります。
教育訓練給付金とは別の制度なので、自分がどちらを利用できるのか確認してください。
無料でキャリア相談できる公的支援もある
「そもそも何を勉強すればいいのかわからない」
という人は、いきなりスクールへお金を払う必要はありません。
厚生労働省委託のキャリア形成・リスキリング推進事業では、個人向けの無料キャリアコンサルティングも実施されています。
- 今後のキャリアが不安
- どんな知識を身につければいいかわからない
- 転職するべきか悩んでいる
- 定年後の働き方を考えたい
といった相談ができます。
無料で利用できる公的な支援もあるので、学ぶ方向性が決まっていない人はこうしたサービスを利用する方法もあります。
給付金があるからという理由だけで講座を選ばない
国から補助が出ると、
「半額になるなら受講しよう」
と思ってしまうかもしれません。
しかし、順番は逆です。
まず、
自分が何をしたいのか
を考える。
次に、
そのために何を学ぶ必要があるのか
を考える。
そのうえで、
利用できる給付制度がないか確認する
という順番がおすすめです。
給付率が高くても、自分に必要のない講座を受ければ時間もお金も無駄になります。
社会人が学び直しを続けるコツ
社会人の勉強で一番難しいのは、
時間を確保して続けること
かもしれません。
仕事をしながら毎日何時間も勉強するのは簡単ではありません。
私は次のような方法がおすすめです。
目標を具体的にする
「何となく勉強する」では続きにくくなります。
たとえば、
「11月の試験に合格する」
「半年後に転職活動を始める」
といった具体的な目標を作ります。
毎日少しでも勉強する
休日に一気に10時間勉強するより、
平日に30分でも1時間でも続ける方が習慣になりやすいと思います。
最初から完璧を目指さない
資格試験なら、テキストを完璧に暗記してから問題集へ進む必要はありません。
まず始める。
問題を解く。
わからなければ戻る。
この繰り返しで十分です。
自分に合う勉強方法を選ぶ
独学が向いている人もいれば、講座が向いている人もいます。
「みんながこの方法で勉強しているから」と考えず、自分が継続しやすい方法を選ぶことが大切です。
学び直しは資格を集めることではない
資格が好きになると、資格を取得すること自体が目的になってしまうことがあります。
私自身も多くの資格を勉強してきました。
だからこそ感じるのは、
大切なのは資格の数ではなく、学んだことをどう使うか
ということです。
仕事で使う。
転職に使う。
独立に使う。
生活に使う。
次の勉強につなげる。
何かひとつでも自分の人生に活かせれば、学んだ意味があります。
資格を取ること自体を否定する必要はありません。
勉強するのが楽しいなら、それも立派な理由です。
ただ、キャリアのために学び直すのであれば、
「取得後にどうするか」
まで考えておくと、より学びを活かしやすくなります。
まとめ|社会人になってからでも学び直す意味はある
社会人の学び直し・リスキリングには、
- 今の仕事のスキルアップにつながる
- 転職の選択肢を増やせる
- 新しい仕事を知るきっかけになる
- 独立・副業に活かせる
- 自分に自信を持つきっかけになる
- 将来の働き方に備えられる
- 勉強する習慣が身につく
といったメリットがあります。
そして現在は、
- 教育訓練給付金
- リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業
- 無料のキャリアコンサルティング
など、公的な支援もあります。
私自身、社会人になってから学び直したことで、資格取得、企業法務への転職、行政書士としての独立へと進んできました。
もちろん、勉強すれば誰でも同じ結果になるわけではありません。
しかし、
新しいことを学べば、今まで自分にはなかった選択肢が見えることがあります。
何をすればいいかわからないなら、まず興味のある仕事について調べてみる。
一冊本を読んでみる。
無料の講座を受けてみる。
気になる資格について調べてみる。
最初はそれくらいでも十分です。
「今さら勉強しても遅い」と考えるのではなく、今後の自分に必要なものをひとつずつ学んでいけばいいと思います。
※本ブログはフリューゲル行政書士事務所が運営しております。

